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韓国は発明の保護のために登録主義と先出願主義を採択している。従って、自己の発明を特許権の獲得を通じて保護を受けるためには韓国特許庁に特許出願をしなければならず、同一な発明に対しては先に特許出願した者が特許を受けるようになる。

韓国特許庁は出願された発明に対して登録要件の審査を行い、特許を付与するか否かを決定するが、審査は全て審査請求をした出願に対して行われ、また審査請求をした順序によって行われる。この 場合、審査請求は出願日から5年以内 にしなければならない。ただし、韓国特許庁は一定の要件を備えた特許出願に対しては審査請求の順序に関係なく優先して審査する制度を施行している。

特許出願は出願日から18ヶ月が経過すると公衆に公開され、出願人が望む場合 には早期公開申請を行うこともできる。審査官の特許決定があり, 登録料を支払えば登録公告を通じて 再度公衆 に公開される。

審査官が特許出願を審査した結果、出願を拒絶する法定の理由 を発見できない場合には特許決定を行い、この場合 、出願人は特許決定書の送達を受けた日から3ヶ月内に登録料を支払わなければならない。韓国特許庁は特許決定された出願を特許公報に掲載して3ヶ月間一般公衆に無料で閲覧できるようにし、この3ヶ月の 期間内では何人も特許決定に対して異議を提起することができるようにしている。

審査官が特許出願を審査した結果、出願を拒絶する理由 を発見した場合 には意見提出通知書を出願人に送り意見を陳述する機会を付与し、それでも拒絶決定を下した 場合 には出願人は特許審判院に拒絶決定に対する不服審判を請求することができる。

特許権は審査官の登録決定によって特許原簿に特許権設定登録がされて初めて発生し、特許権はこの設定登録日から 特許出願後、20年間存続する。ただし、医薬または農薬に関する発明に対しては一定の場合 に特許権の存続期間の延長を特許庁に申請することができる。

韓国はWTOの会員国であり、パリ条約、特許協力条約(PCT)、微生物寄託の国際的承認 に関するブタペスト条約の加入国であり、外国人はこれら国際条約上、内国民待遇の原則、相互主義の原則によって韓国国民が特許に関して享受する権利と同一な権利を享有することができる。 韓国特許庁と日本特許庁の協定によって日本での特許出願に基づいて韓国に特許出願しながらパリ協約上の優先権主張を行う 場合には、優先権証明書類を提出する代わりに日本特許出願の出願番号を記載した書面を提出すればよい。

   
 
   
 
  韓国の産業財産権法は日本の法制を導入しているので韓国産業財産権制度は多くの部分で日本の制度と一致する。ただし、主要な差異点を挙げると次の通りである。
   
  1) 明細書に使用する言語
   
  韓国に特許出願をする場合 には特許出願書、明細書、特許請求の範囲などの書面を必ず韓国語で作成して提出しなければならず、日本の 場合のように英語明細書で出願することができるようにし出願日から2月以内 に日本語で翻訳文を提出するようにする制度がない。
   
  2) 審査請求
   
  特許出願は審査請求があって初めて審査対象となるという点では日本法 と同一であるが、審査を請求できる期間は5年であり日本の3年と異なる。
   
  3) 異議申立
   
 
  @ 異議申立期間
韓国で異議申立 をすることができる期間は特許原簿に特許権が設定登録された日から登録公告があった日以降3月である。この期間の間には何人も審査官の登録決定に対して異議を提起することができる。日本の 場合、異議申立期間は6月である。
   
 
  A 異議申立に対する審査主体
韓国では異議申立を3人の審査官の合議体が審査する。この点において審判官が異議申立 を審理して決定する日本の制度と異なる。
   
 
  B上記のように審査官によって異議申立が審査される関係により、異議申立 に対する審査官の取消決定に不服とする場合には特許審判院に審判を請求することができ、特許審判院の 審決 に不服とする場合には特許法院に審決取消訴訟を提起することができる。審判官の取消決定に対して直ちに高等法院に訴えを提起する日本の制度と区別される
   
  4) 植物特許
   
  韓国で特許法の保護対象となる植物発明は“無性的に反復生殖し得る変種植物に関する発明”と限定されている。それ以外の有性生殖植物に関する 発明等は種子産業法上の品種保護出願を行い保護を受けることができる。日本の場合 には植物発明に関する別途の規定を設けておらず、保護対象となる植物発明を特に限定していない。
   
  5) 二重出願制度
   
  韓国は従来の変更出願制度を廃止し二重出願制度を導入した。二重出願制度とは特許出願に基づいて実用新案登録出願としても二重に出願したり、実用新案登録出願(または 実用新案権 )に基づいて特許出願としても二重に出願することができるようにする制度を言う。従って、韓国では特許出願を意匠登録出願や実用新案登録出願に変更して出願することはできない。
   
  6) 特許権の取消
   
  日本と同様に韓国にも特許発明の不実施に対する強制実施措置として“通常実施権設定 の裁定”制度があるが、韓国の特許法には通常実施権 の設定の裁定にもかかわらず特許発明の不実施 が継続される場合には特許権を取消すことができる制度を別途に設けているのに対し、日本は特許権の取消制度を廃止した。
   
  7) 権利範囲確認審判制度
   
  権利範囲確認審判は(イ)号発明 が特許発明の保護範囲に属するかを審理、判断する制度である。権利範囲確認審判制度は次の点で日本の技術判定制度と相異する。
   
 
  @ 判断の主体
韓国の権利範囲確認審判は通常の審判請求と同様に3〜5人の審判官の合議体が審理して判断するが、日本の技術判定の主体は3人審判官である。
   
 
  A 不服
権利範囲確認審判請求に対する審決 に対して不服とする場合には特許法院に審決取消訴訟を提起することができ、特許法院の判決に対して不服 とする場合は大法院に上告することができる。反面、日本の技術判定制度は不服が許容されない。
   
 
  B 効果
権利範囲確認審判の審決は法院を拘束できない。ただし、侵害訴訟に先立ち特許審判院または法院で権利範囲に関する判定を受けてみることによって、紛争を予め予防するのに実益がある。
   
  8) 審判制度及び訴訟制度
   
 
  @ 審判院の独立性
韓国において特許審判院は特許庁の一つの所属機関となってはいるが、特許庁長の直接指揮を受けず、特許審判院長の指揮を受けるようになっており強い独立性を帯びている。
   
 
  A 特許法院
韓国では知的財産権の専門法院として特許法院が設置されており、特許審判院で行った審決 に対して不服とする者は特許法院に審決取消訴訟を提起しなければならない。特許法院は全ての 審決取消訴訟に関する専属管轄権を有する。
   
   
   
 
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